タイトル:Promoting Regional Industries Through Cross-Sectoral Collaborations: Regional System, Management, and the Management Body
著者:川端勇樹(カジ旅 登録
経営学部)
出版年月:2023年10月
出版社:IGI Global (アメリカ)
印本およびE-Bookによる出版(E-Bookはオープンアクセス:以下URL)
https://www.igi-global.com/gateway/book/313925&redirectifunowned=true
概要
研究の背景および問題意識(我が国の地域産業の振興に向けた有益な研究)
人口高齢化が進む我が国では経済成長の鈍化や地域産業の衰退が続き、さらに新興国の追い上げ等で従来産業の競争力が低下していくという厳しい状況が続いている。この克服には各地域で異分野間連携を進め、イノベーションによる産業構造の高度化を通して競争力の高い新産業の振興に取組むことが不可欠である。同様の状況は他の先進諸国でも経験しており、1990年代の不況により欧州の病人とまでいわれたドイツでは、その克服策の一環としてクラスター政策が各州政府により進められてきた。このねらいは、従来の枠組みを越えた域内外の様々な業種の企業、大学・研究機関等による異分野間連携を通してイノベーションを促進し、地域の潜在力を活かした付加価値の高い事業創造を推進することである。本研究では地域産業の振興に向けた異分野間連携の成立をいかに促進するかという研究テーマを検討するために以下の問いをたて、医療機器分野におけるドイツの複数州(ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州、バイエルン州、バーデン=ヴュルテンベルク(BW)州)の取組み事例を対象にケーススタディを実施した。
問1 競争力のある地域新産業の振興に向け、異分野間の自己組織的な組織間連携の成立を促進させるために、いかなる「地域システム」を誰によってどのように構築するか?
問2 異分野間の自己組織的な組織間連携の成立へのプロセスはいかなるのもので、その促進のための「マネジメント」は、誰が・どのように推進するか?
問3 同マネジメントを推進する「事業体」に求められる組織能力はいかなるもので、どのように構築・再構築するか?
ケーススタディによる理論構築
本研究では、先行研究のレビューに基づく強固な理論的基盤のうえで研究テーマにおける主要概念で構成する概念モデルを提示し、「どのように」「なぜ」の問いの解明に取組んだ。これにあたり、Yin(1994)等を参照し事例研究の方法で研究を進めた。先行研究の精査では、上述「問い」に対する統合的な理論的枠組みの構築に向け、概念と自身が構築しようとする理論的枠組みとの関係を検討し、一つ一つの概念的・操作的定義を明確にする。そのために、広くバランスの取れた先行研究調査に基づくレビュー論文を完成させ、本研究を進めるための概念モデルを提示する。事例研究におけるデータは複雑な社会プロセスへの洞察を可能にする質的データを収集するため、公開資料、関係者から入手した資料、およびインタビューにより収集し、出来事の因果関係を明確にする質的な分析手法を用いた。事例は、自治体等が競争力のある地域新産業の振興を目的に、医療機器分野における中小をはじめとする企業、大学等研究機関、医療機関、ユーザー団体等による自己組織的な組織間連携の促進に成果を挙げた複数の事例を対象とした。これら事例の比較分析により、研究テーマに基づく上述「問い」を解明し、構成概念妥当性、内的妥当性、外的妥当性の高い理論構築および実践的示唆を導き出すことを目指した。
事例研究は、新興国の追い上げや高齢化等で日本と同様の経験をもつドイツのNRW州、バイエルン州、BW州を対象とした。同国では医療機器製品の輸出比率が約65%と高く年々増加傾向にある。例えばNRW州では重化学工業の衰退に対応した新産業の振興に向け、州政府と域内の産学官関係者との相互作用を通して地域をあげた支援体制を構築した。そのうえで企業、研究機関、医療機関の関係者に加え、患者代表や健康保険の専門家、承認権限者を含む複合的な連携の構築を支援し、患者・ユーザーに向き合う新製品開発を推進している。これらの地域を対象とした事例研究により、地域新産業の振興に向けて、いかに自己組織的な異分野間連携を一定の方向性に推進するためのマネジメントが展開されたかについて考察した。
研究の成果(学術および実践的価値)
競争力のある地域産業の振興に向けて、多様な主体間で自己組織的に形成される異分野間連携を促進することは不可欠であるが、複雑性に特徴づけられるこのプロセスを促進させるには従来の階層構造を特徴とするマネジメントのアプローチでは対応することができず、有効なマネジメントについての実証に基づいた研究が十分ではない。本書では、地域産業の振興に向けた多数の自律的で多様な主体間の異分野間連携の成立に向けていかなる取組みが求められるかという研究テーマについて、1. 異分野間連携を通した競争力のある地域新産業の振興に向けた地域システムの構築と運営、2. 変革マネジメントの視点を適用した自己組織的な異分野間連携の促進のためのマネジメント、3, マネジメントを実施する事業体に求められる能力とその構築・再構築に着眼して解明した。本書の研究は、研究テーマにおける統合的な理論構築に加え、異分野間連携の促進を通した地域産業振興というダイナミックな分野の課題に取組む産学官の関係者に新たな視点に基づく実践的な示唆を提供している。
(出版社による著書説明)
In the realm of regional industrial development, academic scholars often find themselves grappling with a complex dilemma; how to effectively navigate the complex landscape of cross-sectoral inter-organizational collaborations to catalyze the emergence of vibrant regional industries? Traditional management approaches, characterized by hierarchical structures, frequently fall short when confronted with the intricacies of these collaborations, which involve a multitude of autonomous and diversified entities. The need for a fresh perspective in this dynamic field has never been more evident.
Promoting Regional Industries Through Cross-Sectoral Collaborations: Regional System, Management, and the Management Body is a transformative book offering an innovative and comprehensive solution to the challenges posed by regional industrial development. Its core mission is to provide a robust theoretical framework that addresses the critical question of how to manage and facilitate cross-sectoral collaborations effectively. The book guides scholars and practitioners on a journey that creates a management approach designed to construct and operate a regional system conducive to self-organizing cross-sectoral collaborations. Drawing from rich literature and real-world case studies, it outlines a conceptual model that revolutionizes the approach to building and operating regional systems, ultimately redefining the management landscape.
(ソース)IGI Global https://www.igi-global.com/gateway/book/313925&redirectifunowned=true
研究成果の日本経済・産業における実際的な課題解決への応用への期待
本研究では、自己組織的な異分野間連携の成立という複雑性に特徴づけられる対象を、地域産業の振興に向けていかにマネジメントするかについて考察した。複雑なプロセスを促進するためのマネジメントについて、パフォーマンスの高いドイツの複数地域を対象に事例研究および比較分析による検証を行うことによる、研究テーマに関する信憑性の高い理論構築という成果を得た。この成果を基に、実社会においては地域を挙げた異分野間の組織間連携の促進により、成長潜在性の高い医療機器関連分野でいかに競争力のある地域新産業を振興していくかという課題に対し、同産業の特色もふまえた実践的で有益な提言ができたと認識している。また応用面では、オープンイノベーションの重要性がますます高まるなかで、他分野における競争力のある地域新産業の振興についても域内外の様々な背景をもつ産学関係者が一定の方向性に向けて自己組織的な異分野間連携を促進するための有効な視点を、国・自治体の政策担当者、推進する機関、連携に参画する産学関係者に提供することで、現代の日本経済・産業における実際的な課題解決に向けた多くの可能性を持つ研究である。
(写真左から)梅村清英総長・理事長、学長、播磨良紀名誉教授、加藤晴明名誉教授、大森達也副学長
梅村清英総長・理事長、学長は「長年、学園の繫栄にご尽力いただきありがとうございました。kazitabi は、2023年の今年、創立100周年を迎えました。そして来年、2024年にはカジ旅 登録 の開学70周年という大きな節目を迎えようとしています。教職員OBとして今後も学園の様子を見守っていただければと思います」と労いの言葉を贈りました。
]]> SPORTECは、「スポーツ人口を増やし、スポーツ競技力向上と健康社会を実現する」をビジョンに掲げ、スポーツを「もっと身近に」「もっと推進する」ことを目的にしています。
スポーツアカデミックフォーラムは、スポーツ最先端科学やスポーツ政策に関する大学や専門機関より研究者や技術者が集い、研究成果やスポーツ街づくりに関する展示と発表を行う日本最大級の産官学連携のためのパビリオンで、最新情報の交換や人脈作り、新たな共同研究提携の創出、事業提携につなげることが期待されます。
出展研究者:瀧 剛志(工学部 教授)
出展概要 :主にチームスポーツ競技を対象として、トラッキングデータや360度カメラを活用した独自の映像処理/提示技術を紹介し、新しいゲーム分析手法やトレーニング支援システムの開発を目指す。
出展研究者:舟橋 弘晃(スポーツ科学部 准教授)
出展概要 :スポーツ施設(スタジアム・アリーナ)の建設等、比較的コストのかかるスポーツ政策分野に対し、科学的根拠に基づいた分析・評価手法の研究を通じ政策的意思決定や効果検証を支援する。
上記に加え、スポーツ強化・地域貢献課による「CHUKYO 6 SPORTSプロジェクト」及び研究支援課によるカジ旅 登録 産官学連携の展示を行う予定です。
期 間:2023年8月2日(水)~ 8月4日(金)
場 所:東京ビッグサイト 東展示棟
主 催:SPORTEC実行委員会、TSO International株式会社
※来場には、事前登録が必要です。(https://sports-st.com/visitor/)
工学部の村中崇信教授は6月3日~9日に開催された第34回宇宙技術および科学に関する国際シンポジウムで、Best Poster Award(3位)を受賞しました。同シンポジウムは、宇宙技術や科学だけでなく、宇宙ビジネスを含むあらゆる宇宙活動に関して、世界から参加者が集まります。今回、村中教授が発表したのは「電気推進をつかった大型スペースデブリの能動的除去技術に関連して、オーロラ帯に存在する大型デブリ捕獲時の帯電・放電事故防止に向けた、電気推進による帯電緩和技術の検討」です。ポスター発表31件の中から選ばれました。
コロナ後,はじめての対面開催となった本会でこのような賞を受賞できましたことを大変喜ばしく思います。
本研究を共に進めている共同研究者の皆様ならびに研究コミュニティーに深く感謝致します。ポスターセッション中は国内・海外問わず多くの方にポスターをご覧頂き、本研究に関する有意義な議論ができました。改めて、宇宙ゴミ除去技術に対する研究者の関心の高さを窺い知ることができました。
ひとつのマイルストーンである、宇宙空間での技術実証に向けて、今後も本研究を推進していきたいと思います。
スポーツ科学部の加納裕久助教は3月12日、日本体育測定評価学会第22回大会・第5回身体科学研究会合同大会において優秀発表(ポスター発表)を受賞しました。発表演題は「年少児の体力・運動能力の発達的特性―エネルギー系の運動能力とコオーディネーション能力に着目して―」(共同研究者:久我アレキサンデル(名古屋経済大学))です。
近年問題とされている幼児期の運動能力の低下について、神経系に関わるコオーディネーション能力に着目し研究を進めてきました。この問題に対してこれまでは、主に筋出力を最大限に発揮するエネルギー系の体力・運動能力テストにより測定評価されてきましたが、神経系の視点が不足しており現行の運動能力テストでは限界も見え始めているため、神経系に関わるコオーディネーション能力の視点から、筋出力を条件に応じて調整し動作の正確性を評価するコオーディネーション能力テスト(以下Coordination ability Test:CaT)を活用し、研究を進めています。
今回の発表では、幼児の運動発達の実態を多角的に捉えるために、これまでの体力・運動能力テストに加え、CaTを実施し、各テストの特徴及びテスト間の関連性を検討しました。
今回は、年少児273名を対象に、エネルギー系の体力・運動能力テスト7項目(体力要素:握力、反復横跳び、体支持持続時間、長座体前屈/運動能力要素:立ち幅跳び、テニスボール投げ、往復走)、 神経系のCaT 9項目(的当て、振り子式的当て、ライプツィヒ的当て、跳び箱ターゲットジャンプ、障害物ターゲットジャンプ、MTJテスト、ジグザグ走、片足バランス、平均台歩行)の計16項目のテストを実施しました。
本研究の結果、以下の2つのことが示されました。
(1)エネルギー系の体力・運動能力テストでは、全ての項目で月齢による直線的な発達傾向が認められました。一方、神経系のコオーディネーション能力テストでは、月齢による差が認められないものもあり、必ずしも直線的な発達傾向は示されませんでした。
(2)3歳ではテスト間の関連は僅かしか認められず、3.5歳から4歳へと月齢が高くなるほどテスト間の関連が多く示されました。これらのことより月齢が上がるにつれて能力間の関連が高まり年少児の体力・運動能力の発達的特性として部分的な発達から徐々に全面的な発達へと移行していくことが示唆されました。
本研究は、幼児期3年間(2022年度年少児~2024年度年長児)の縦断研究における1年目の調査結果であるため、引き続き調査を進めていきます。
本研究はJSPS 科研費(22K17760)の助成を受けた研究成果の一部です。
また、長久手市子ども部子ども未来課の協力を得て、本調査を実施しました。
本研究助成制度は、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が認可する健康運動指導士(*1)や健康運動実践指導者(*2)の資格を有する者の研究活動を支援することを目的としています。渡邊教授および冨成氏は健康運動指導士の資格を、共同研究者である渡邊航平研究室の竹田良祐特任助教は健康運動実践指導者の資格を、それぞれ有しています。本研究プロジェクトでは、これらの資格取得を目指す渡邊航平研究室のゼミ生も測定に参画します。これに加えて、渡邊教授は、冨成氏および川上氏とともに長久手市においてシニア向けの健康づくり教室(長久手市委託事業)を新たに開講し、より深く地域に根差した健康づくりも進めていきます。この教室は、渡邊教授の指導の下、ゼミ生の実践研修として約1年間に渡り学生主導で展開される予定です。
助成名:健康・体力づくり事業財団/健康運動指導研究助成
研究区分:指定研究
助成期間:令和5年5月1日から令和6年3月31日
研究課題:高齢者における温泉入浴と運動の習慣が循環器系および神経筋系へ及ぼす影響
研究代表者:渡邊航平(カジ旅 登録 スポーツ科学部・教授)
共同研究者:冨成祐介(株式会社長久手温泉)、川上慎太朗(株式会社シンセリティー)、竹田良祐(カジ旅 登録 スポーツ科学部・特任助教)、廣野哲也(カジ旅 登録 スポーツ科学部・日本学術振興会特別研究員PD)
本研究プロジェクトで対象とする神経筋系と循環器系は、これまであまり関連付けられて研究されていませんでした。近年、我々の研究室では神経筋系と循環器系の機能や状態との関連性に関する研究を進め、その一部は既に論文として発表されています(Takeda, Watanabe et al. Physiological Reports 10 (21) e15514, 2022)。本研究プロジェクトは、これら2つの要因を「入浴習慣」という観点から関連付け、シニアの方々にとって、効果的な運動プログラムを、安全に実施する方法を提案していきます。このような学術的な価値に加え、本研究プロジェクトでは研究室の学生も多く参画するため、運動指導現場の将来を担う学生の養成にも貢献できると考えています。スポーツ科学部での学びは、競技力向上はもちろんのこと、様々な場面で活用が可能です。その最たる例がシニアの健康づくりだと考えています。本プロジェクトに参画する学生の皆さんには、本学部の授業で学んでいることが、様々な可能性を持っていることを感じて欲しいです。
*1
健康運動指導士とは、保健医療関係者と連携しつつ安全で効果的な運動を実施するための運動プログラム作成及び実践指導計画の調整等を行う役割を担う者をいいます。この健康運動指導士の養成事業は、昭和63年から厚生大臣の認定事業として、生涯を通じた国民の健康づくりに寄与する目的で創設され、生活習慣病を予防し、健康水準を保持・増進する観点から大きく貢献してまいりました。平成18年度からは、公益財団法人健康・体力づくり事業財団独自の事業として継続して実施しております。今般の医療制度改革においては、生活習慣病予防が生涯を通じた個人の健康づくりだけでなく、中長期的な医療費適正化対策の柱の一つとして位置づけられており、今後展開される本格的な生活習慣病対策においては、一次予防に留まらず二次予防も含めた健康づくりのための運動を指導する専門家の必要性が増しており、とくに平成20年度から実施の特定健診・特定保健指導において運動・身体活動支援を担うことについて、健康運動指導士への期待がますます高まっているところです。
健康・体力づくり事業財団 健康運動指導士とは(一部抜粋)
https://www.health-net.or.jp/shikaku/shidoushi/index.html
*2
健康運動実践指導者は、健康づくりのための運動指導者に与えられる称号のひとつで、第2次国民健康づくり運動(アクティブ80ヘルスプラン)の一環として、平成元年の養成開始以来、もうひとつの称号である健康運動指導士と両輪となって生涯を通じた国民の健康づくりに貢献してきました。しかしながら、健康運動指導士は、従来の「個々人の身体状況に応じた安全で効果的な運動を実施するための運動プログラム作成と指導」に加え、「生活習慣病にかかる可能性のある"ハイリスク者"への個別指導・健康支援」を行う人材として平成19年度から養成されているため、健康運動実践指導者独自の活動範囲及び少子高齢社会に対応した新たな役割がないか、検討した結果、自ら見本を示せる実技能力と、特に集団に対する運動指導技術に長けた者となるよう養成をすすめることとしました。ご承知のとおり、我が国の健康問題は成人だけに限らず、小・中・高等学校等の学校教育における学習活動を通じて、生涯にわたって自らの健康を適切に管理し改善していく資質や能力を育成していくことが求められています。
健康・体力づくり事業財団 健康運動実践指導士とは(一部抜粋)
https://www.health-net.or.jp/shikaku/shidousya/index.html
・カジ旅 登録 スポーツ科学部
https://sps.chukyo-u.ac.jp/sports/spoken/#license
スポーツ科学部では健康運動指導士や健康運動実践指導者の資格を取得するためのカリキュラムが準備されています。
・健康・体力づくり事業財団/健康運動指導研究助成
https://www.health-net.or.jp/tyousa/josei/index.html
・カジ旅 登録 スポーツ科学部 渡邊航平研究室ホームページ
]]>近年、大学生を含む若者の運動不足が問題となっています。運動不足が筋力や体力の低下を引き起こすことは既知の事実であることから、日常的な運動習慣の違いが身体に影響を与えている可能性が高いと考えられます。今回の研究では特に筋肉に着目し、筋力、筋肉量、筋肉内の脂肪 (霜降り) の程度、筋肉の硬さなどを調査しました。
カジ旅 登録 豊田キャンパスの学生を対象に、運動習慣の調査とともに筋力、筋肉の量、霜降り度合い、筋肉の硬さなどについての調査を行いました。その結果、運動習慣のあり・なしでは、筋力や霜降り度合いが同程度であったのに対して、筋肉の硬さに違いがありました。具体的には、つま先を手前に引いた状態 (=足首を曲げた状態、背屈位) において運動習慣があるひとの方が柔らかい筋肉を持っていることが明らかとなりました。
吉子講師は「本研究によって日常的な運動が身体にどのような影響を与えているかを明らかにすることができました。"運動をしているとしなやかで柔軟性の高い筋肉を持っている"というイメージに対して、科学的根拠を付加できたことに意味を感じています。今回の知見を生かしながら、若者を含むヒトの健康増進に寄与する研究を発展させていきたいです」とコメントしました。
本研究はカジ旅 登録 先端共同研究機構研究プロジェクトの一環として実施されたものです。研究成果はスポーツ科学領域において歴史のある学術雑誌International Journal of Sports Medicineに掲載されました。
論文名:The influence of daily exercise on muscle echo intensity and stiffness in young women
雑誌名:International Journal of Sports Medicine
DOI: 10.1055/a-2029-8909
論文責任者:吉子彰人 (教養教育研究院・講師)
HP: https://www.a-yoshiko.net/
2004年に成立した犯罪被害者等基本法に基づき、全国の警察署では、犯罪被害者支援が求められています。神谷教授は、愛知県犯罪被害者等の支援に関する有識者会議のメンバーとして、2022年4月に施行された「愛知県犯罪被害者等支援条例」の制定にも携わりました。
]]> 発表論題は「ウォーターフォールおよびアジャイルP2Mのためのマネジメントコントロールパッケージ」です。本発表では、組織においてウォーターフォール型・
日本トレーニング科学会で研究発表をしたスポーツ科学部渡邊航平研究室のメンバー
渡邊航平教授(左から2人目)、廣野さん(左から3人目)、西川さん(右から3人目)
西川さんは「高齢者は筋力トレーニング中に賦活される運動単位のタイプが若齢者と異なる」を発表し、若手研究奨励賞大賞を受賞しました。超高齢社会を迎える国内外で重要な課題となっている高齢者の運動機能維持に対して、若齢者と同じトレーニングを行っていても、同じような効果を得られない可能性があることを、筋肉を制御する中枢神経の面から明らかにしました。高齢者におけるトレーニング指導の現場では、無理をさせずに強度の低い運動を行わせることが一般的です。一方で、生理学的な観点からは、加齢に伴う運動機能の低下には、強度の高い運動が必要とされています。西川さんの研究は、このようなトレーニング現場でのジレンマに対して、安全面への配慮を最優先にしつつも何らかの工夫によって、高齢者にも強度の高い運動を実施してもらう必要が強くあることを示す科学的エビデンスとなっています。
廣野さんは「プレサルコペニア高齢者における運動単位の発火特性」を発表し、若手研究奨励賞(ポスター発表)を受賞しました。目に見える形で筋肉の萎縮が進んでいるサルコペニア高齢者に対して、その予備軍であるプレサルコペニア高齢者では、筋肉を制御する中枢神経が筋肉に先んじて老化の影響を受けていることを発見しました。見た目では分かりづらい老化の影響を、より早く検出することでサルコペニアの早期発見に繋がるとともに、運動トレーニングの効果を見るバイオマーカーにもなりうることを示唆しています。
受賞した西川さん(左)と廣野さん
若手研究奨励賞は今大会77件の発表の中から、今後のトレーニング科学分野の発展に貢献することが期待される若手研究者に与えられる賞です。西川さんが受賞した「若手研究奨励賞大賞」は、若手研究奨励賞(6件)の中で最も優れた発表として表彰されました。
2つの研究はいずれも、スポーツ科学部渡邊航平研究室が主宰するシニア向けコミュニティ「八事いきいきアカデミー」や豊田市内の医療機関において、地域の高齢者の方々の協力の下で実施された研究です。
運動トレーニングの研究を含むスポーツ科学はアスリートだけでなく、高齢者や様々な対象者に応用できる学問であり、今回の2名の受賞はスポーツ科学の可能性を広く示すことができたと考えています。
日本トレーニング科学会・若手研究奨励賞大賞
『高齢者は筋力トレーニング中に賦活される運動単位のタイプが若齢者と異なる』
西川 太智 1), 廣野 哲也 2)3), 竹田 良祐 2), 奥平 柾道 2), 大家利之 2), 渡邊航平 2)
1) カジ旅 登録 オンラインカジノ スポーツ科学研究科, 2) カジ旅 登録 スポーツ科学部, 3) 日本学術振興会特別研究員 PD
日本トレーニング科学会・若手研究奨励賞(ポスター発表)
『プレサルコペニア高齢者における運動単位の発火特性』
廣野 哲也 1)2), 功刀 峻 3), 奥平 柾道 1), 上田 彩笑子 4), 吉村 茜 5), 吉子 彰人 6),
竹田 良祐 1), 西川 太智 7), 渡邊 航平 1 )
1) カジ旅 登録 スポーツ科学部, 2) 日本学術振興会特別研究員, 3)愛知工業大学基礎教育センター, 4) 椙山女学園大学オンラインカジノ 生活科学研究科, 5) 早稲田大学教育・総合科学学術院,
6) カジ旅 登録 教養教育研究院, 7) カジ旅 登録 オンラインカジノ スポーツ科学研究科
渡邊航平研究室HP
]]> 工学部の青木公也教授、白村佑真さん(工学研究科修士2年)、輿水大和名誉教授が6月8日~10日に開催された画像センシングシンポジウム(SSII2022)で発表した「KIZKI 処理における固視微動の再考-固視微動の三種の成分に学んだ注視機構モデリングー」が優秀学術論文に選ばれました。
SSII優秀学術賞は、画像センシングシンポジウム※にて発表された一般発表の中から、学術的価値が特に高いものに与えられる賞です。表彰式は来年のSSII2023の会期中に執り行われる予定です。
【表彰名称】
第28回画像センシングシンポジウム(SSII2022)優秀学術論文賞
【対象論文名】
KIZKI 処理における固視微動の再考-固視微動の三種の成分に学んだ注視機構モデリングー
【受賞者(論文著者)】
青木 公也、白村 佑真、輿水 大和
【研究の概要】
「KIZKI処理」は2012年にその基本原理が発表された画像検査手法です。製造ラインでは各種外観検査が実施されていますが、それを画像処理技術によって自動化する試みです。発表以来、エンジン部品、電子部品、液晶パネル等様々な対象への応用が図られました。
KIZKI処理の特徴は、人の視覚生理機構をもとに実験的に実装されたことです。今回の研究では、特に注視中の眼球運動に着目しました。眼球は絶えず微細に運動(固視微動)しています。この固視微動が、検査員が製品のキズに「気付く(KIZKI)」仕掛けの一端を担っていると仮定し、その機能をコンピュータに実装することを試みました。
【選定理由】
一貫して人の視覚特性から着想を得た外観検査アルゴリズムの構築
※画像センシングシンポジウム(SSII)は毎年6月頃に開催される画像認識分野の国内最大級の学会です。SSII2022はオンライン・対面のハイブリッドで開催され、2,000名以上が参加しました。
https://confit.atlas.jp/guide/event/ssii2022/top
(写真左から)青木義満 画像センシング技術研究会会長(慶應義塾大学)、青木公也教授、輿水大和名誉教授、田中正行 表彰小委員会顧問(東京工業大学・産業技術総合研究所)
]]>「名古屋どえりゃあ体操」は、転倒予防に重要な下半身の筋力を鍛えることを目的とした体操です。アンクルウェイト(足に巻く重り)をつけることで、体操後に思わず「どえりゃあ(えらい)」と声が出るような、負荷の高い内容になっています。
この動画には、モデルとして、渡邊航平研究室ゼミ生の鈴木康平さん(スポーツ科学部スポーツ健康学科3年)および研究補助員の川上陽子さんが出演しています。
渡邊教授と赤津教授は、既にアンクルウエイトを用いたウォーキングが高齢者の運動機能に及ぼす影響に関する研究論文を発表しています(Narouei, Akatsu, Watanabe, Sports Medicine and Health Science 2022, 国立研究開発法人日本医療研究開発機構:AMED)。名古屋どえりゃあ体操は、こういった共同研究の成果を基に開発されました。
運動生理学の観点から、筋力向上や筋肉量増大には、『えらい』(きつい)と感じるような運動負荷が不可欠です。この体操はその点で非常に特徴的な体操です。学生の皆さんにも、ぜひ取り組んでもらいたいです。
講演では「好奇心、探求心、競争心に蓋をするな」「時にはあきらめることも大事」「まずは実行してみよ」といった力強いメッセージがありました。この他に、YouTubeを始めたころは、毎日投稿しても再生数が伸びず自分で再生していたという苦労話や、てらゆー氏のサングラスの秘密など、ユーモアを交えた講演でした。率直で活発な質疑応答が行われ、予定の時間をオーバーする盛況ぶりでした。
今回は、EPoCh初の豊田キャンパス開催でした。今後も、カジ旅 登録 ではアントレプレナー教育プログラムを企画・運営し、全学的に展開していきます。
]]> 国際畜産資材EXPOとは、農業分野で日本最大の商談展であり、給餌器・給水器などの機器、畜舎や飼育柵などの設備から、ITを用いた農場管理や生体管理まで、畜産資材が一堂に出展します。
今回、野浪教授が発表した「NONA7 ™」は、過去に自身が開発し商品化した、光触媒の技術を応用した歯の漂白剤の技術を基本に、新たに開発したものです。鳥インフルエンザウイルス対策などの防疫を主に、消臭、抗ウイルスなど、畜産現場で使用するものです。人材不足などを鑑み、ドローンで散布することを考えシステム化を目指しています。
野浪教授は「同商品は、コロナウイルスなどにも効果があることを確認しています。今後、別の分野への応用も期待しています」とコメントしました。
関連サイト
第12回農業WEEK NONA7製品詳細
坂田教授は「中小BtoB企業による産学連携型商品企画によるブランド構築:そのプロモーション効果と本業回帰」というタイトルのペーパーをアップし(https://www.j-mac.or.jp/wp/dtl.php?wp_id=116)、年間最多ダウンロード数を得ることによって受賞を果たしました。
なお、坂田教授の同学会での受賞は、昨年度のベストポスター賞に引き続き2年連続のものになります。
【関連URL】
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